平成29年・バックナンバー

平成29年02月
色即是空 空即是色 (2)

学びの森



近年の企業(組織)の休廃業や解散に思う
 2015年に「休廃業・解散」を選択した企業件数は、2万3914件にのぼる(帝国データバンクによる)そうです。その中で、法的整理による負債1000万円以上の企業件数は8517件で、「休廃業・解散」した企業の内、実に3分の2は、まだまだ継続が可能な資産をもっていたらしいことがわかります。では、なぜそんな企業が休廃業や解散を選択したのでしょうか。後継者不足と共に大きくクローズアップされる理由の1つが人手不足らしいのです。

 企業には、「法人(法律上の人格)」という資格が与えられることがあることからもわかる通り、形のある物に当る「色(しき)」の1つとみなすことも可能です。仏教的なものの見方、考え方では「色」には、「永遠にそのものとしてありつづけることのできる本質がない」とされてきました。ですから企業とは、元々本質がない「空(くう)」なるものであったのです。その企業が10年、100年と存続しつづけてこれるということは、実は、その時々にその企業の形態(色)を変化させつづけながら存続してきたからなのです。そして、その時々にその企業が形態を変化させ続けることができるために、最も大きな役割を果たしてきたものの1つが、その企業を構成する「人材」だったのです。「企業は、人なり」ということばがありますが、このことばは企業をなりたたせている最も重要な要素が、その企業を構成する人だった、という意味です。

 ところが、この人材としての人そのものが「永遠不変」なものではありません。ここ1〜2年、日本の社会では「働き方改革」が叫ばれるようになってきました。そして、この「働き方」を現在の人々が納得するものに変えていけなかったら、その企業(組織)には人が集まらなくなってしまう可能性が出てきています。すなわち「人手不足」によっておこる企業(組織)の衰退です。

 この世のすべての物事(色・しき)は、本来永遠不変の本質をもっていません。ですから、今、その物事を成り立たせている原因(因)と条件(縁)を常にリフレッシュさせていく努力を怠るわけにはいかないのです。

 では、どのようにしてリフレッシュするのか。それは、今その物事を成り立たせている原因(因)としての人材に、「やる気」を起こさせる条件(縁)をいかに整えていくかが鍵になります。そして、その鍵は、いつでも「未来」に夢をつないでくれるものであることが大事です。なぜなら夢を持てる時こそ人は、意欲をもって働こうとするからです。(乘慶)



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